電車人間が繰り広げる日常コメディ




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な、なにこれ……。

なにこれって?
あら、一体なにがかしら?
なんだ、どうした。
なにかー。
皆さん、今日はエイプリルフールですよ。
そんなことわかってるよ!そんでなんで私たちがこの作品にいるの!
これはきっとコラボだよ!
コラボっていうか元々私たち存在してないんだけど!
あら奇遇ねぇ、普段あなたたちとは気が合わないけど今回は同感だわ。
ぼくら今まで電車だったからな。
へぇー、そーなんだー。
丹羽さんも電車だったんですよ。
そうだよ!私たちは電車だったんだよ!なのになんでここにいるの!なにこの体は!
あらあなた、気に入らないのかしら?まぁ無理もないわねぇ、人体錬成して近くにあったのがその鎧だったんだからねぇ。
え!?私たちの体って鎧だったの!?
そうじゃないから!真に受け過ぎだよ!
そうじゃなくって!なんで電車だったはずなのに人間の姿になってここでコントみたいなのしてるの!
一体世界はどうなっちゃったの!!
ファンタジックになっているのではないでしょうか?
そんなのわかってるよ!だって現実に起こり得ないんだから!
そもそも私は私たちがこのファンタジックな作品に人間になって登場している原因を聞いてるんだよ私は!
ふふ、ここでその答えが返ってくるとでも?あなたはそう考えているのかしら?浅い、浅いわねぇ、考えが。
考えが浅いって、まさか脳髄少なくて浅瀬状態ってことなの!?
そうじゃないでしょ!多分!
あら、そうよ。
そうだったの!?っていうかそもそも脳髄浅瀬状態ってどういう意味だか不明だし!!
まぁ落ち着け、三人とも。
あんなのと一緒にしないでくれるかしら?あの人が一人で騒いでただけなんだからねぇ。
こっち指さすな!
私はいつでも落ち着いてるよ。焦って走ったところで前に追いついちゃうから!
だから指さすな!悪かったよ!前走ってるのに遅くて!でもこっち指さすな!
とにかく、まずは落ち着いて今知るべきことは何なのか考えるべきだ。
知るべきことって?
そんなの、私たちの経済効果がどれくらいかに決まっているじゃないの。
ゼロノミクスだよ!
つっこんでないで、早く考えた方がいいと思うが。
考えるって、とりあえず今知るべきことは、なんで電車だったはずの私らが人間の姿になって、
しかもなんで集まってるのかってことだよね?
ふふ、そんなの私は全部知っているわよ。
なんだ?
なぜ私たちは電車から人間になったのか、そしてこうしてなぜここに居るのか。そう、それはそういう運命だったからよ。
さて、じゃあなんで電車から人間になったのか分かる人、挙手!
む、無視をするだなんて、いい度胸じゃないのよねぇ、横井さん。だったら、私と勝負なさい!
これで万が一にも私が負けたら私の運命論は却下してあげるわ。
なんでそうなるの!?っていうか運命論ってなに!!
それで、もしあなたが負けたなら……ふふ、メインヒロインの座は私がいただくわ。
メインヒロインなんて決まってないんだけど!!
っていうか1日限りの作品なんだから今勝負して勝ったところでもう次はないよ!
メインヒロイン決まってないの?私たち、エキストラだったの?
いや別にエキストラじゃないから!私たち全員がこの作品の主人公なの!多分!
あら、なにかしら、その運動会で全員1位みたいな言い方は。
そんな考えはぬる過ぎるわ。ここは誰がメインなのか決めると思うわねぇ、私は。
じゃあ私がなる!だって看板娘だもん!歌を歌うアイドルだもん!
いいえ、ここは一番背の高いこの私がメインヒロインの座にふさわしいわよ。
いいよ、だったら勝負だ!新井!
ふふ、受けて立ってあげようじゃないのよ、二井さん。
で、なんの勝負にする?
そうねぇ、外野にでも決めてもらいましょうかねぇ。
じゃあ外野のみんな!乙女にぴったりなやつでよろしく!
外野って言い方やめて!なんか傷つくから!
っていうか乙女にぴったりな勝負ってなに!!
まぁ頑張って考えろ、外野の横井。
ふぁいとー外野の横井ー。
外野の横井さん、ファイトです!
お前らも外野でしょうが!!
んーそうだなー……二人で出来る乙女的な勝負っていうと……
二井&新井

ヨーイ、ドン!

って!なんかもう勝負始まってるし!どこか走り去ってったし!!っていうかこれのどこが乙女の勝負なんだよ!!
もういい、あの二人は置いといて、残された私たちで考えよう。
考えようって、さっきも言ったけど、今知るべきなのはなぜ私たちは電車から人間の姿になったのかってことだよ。
しゅでん日記!の支線で今後分かるらしいー。
ググったら出てきたー。
そうなの!?私たちしゅでん日記!にリンクしてんの!?
皆さんに伝えておきますが、ググっても出てこないので、ご了承くださいね。
そこは言わなくてもみんな分かるから!多分!
このご時世だ、事実と違うことについてはしっかりと書いておいた方がいい。
後から誤表示だの言われたら面倒だからな。
え?あ、そう?って、そんなことはどうでもいい!
そんなことより私たちが電車から人間の姿になったところまで連載続くの!?
最近おまけばっかりでこれっぽちも話が進んで無いじゃん!
なんでおまけばかり量産するの!!
食玩と同じで、おまけの方に価値があるということだそうだ。
なるほど、納得!
って!納得できるかぁぁぁーーーー!!
なに!?おまけの方に価値があるって!!あえて言わせればどっちも価値ないよ!!
あー、そこつっこんじゃったかー。
落ち着いてください!横井さん!本編に価値はあります!それと同じく私たちにも価値があるはずです!
でも、エイプリルフールなんでしょ?1日限りでしょ?
あ……まぁ……はい……そうです。
1日限りでもいいじゃないか。仮に本編が100話に渡って連載するならば、僕達はそれを1話に凝縮させればいいだけのこと。
それ、何%のジュースになるの!?
濃縮還元なーう。
あ、二人とも戻ってきた。
はぁはぁはぁはぁ……。
ふぅふぅふぅふぅ……。
ぜぇぜぇ言ってる二人だったが、お互いに握手をした。
なぜ握手!?二人とも!?走ってる間に何があったの!?
一人ひとりが走るのもいい!
手をつないで走る、これもまたいいわねぇ。
そう!私たちは手を繋げる!だからみんな!手を繋いであの夕陽に向かって走ろうよ!
え!?なんなのこの展開!?どうしてそうなるの!?全く意味不明なんだけど!!
そしてみんなは手を繋いだ、一人を除いて。
袴田!なんで皆と手を繋がないの!
僕は無理だ。手をつないだところで皆の足手まといになるだけだ。
ふふ、足手まといだなんて、よく言えたもんだわねぇ、まったく。
そうだよ!私たちは仲間なんだから足手まといなんて関係ない!
新井はやっぱり私より足が速くてちょっぴり残念、だけど、新井はそんな私の手を引いて走ってくれた!
仲間だから手を取り合って走ってこれたんだよ!今まで!
わたしー、すごく足が遅いけどみんなが手を引いてくれたからみんなについてこれた気がするー。
私は普通の早さですけど、皆が手を繋いでくれたから今まで一緒に走ってこれました。
わ、私は……登丸の手を引っ張ったりもあったし、逆に私が二井とか新井とかに引っ張られたりしきてた。うん、仲間だね。
ふふ、袴田さん、私たちは仲間同士で助け合って走ってこれたから今こうしてここにいるのよ。
自分より足が遅い仲間がいれば手を取って一緒に走るし、もしも私より足が速い仲間が登場すれば、手を取ってもらい
一緒に走るわ。私たちは今までこれを繰り返してここまでやってきたのよ。だから、さぁ、手を繋いで、皆で走りましょう。
……あぁ、わかった。
そして6人が手を繋ぎ、一直線に並んだ。
さぁみんな!正午だけどあの夕陽に向かって走っていこう!
全員

おぉ!

全員

……。

誰のタイミングで走りだすんだよ!?
それなら、ここは新井の合図で走りだそうよ!
ふふ、しょうがないわねぇ、それじゃあ私の合図で走りだすわよ。
フライングは禁物よ。まぁ、ここにいる方だったらしないわよねぇ。
私たちの心に宿った赤い魂があるのなら。
あれ?みんなもう集まってなにか始めちゃったの?
たしか13時集合だったよね?
……ふふ。
おもいっきりフライングしてんじゃん!!
この後、走り出そうとしたが意気が合わず走りだせなかった。
そしてみんなは手を離した。
あれ?なにかノートみたいなのがここに落ちてるよ?  
なんだ?日記?
開いてみるか?
 
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